2019年6月19日
6月22日から新しい企画展「坂村真民と箴言詩」が始まります。
坂村真民は、生きることに悩み苦しみながら、いつも自分に向かって「この生き方でいいのか」、「まだまだいかん」と自問自答しながら生きていました。
真民にとっては、詩を作ることと生きることは同じものであり、「真の人間として生きるための生き方」を模索する中で詩が生まれてくるのです。真民は、そういう「坂村真民の生き方」を常に自分自身に向けて問いかけ、その答えを「自分への戒め」「箴言」として、多くの詩を残しています。
坂村真民の詩は、「君たちはどう生きるか」を問う詩ではなく、「私はどう生きるべきか」を問う詩であり、どの詩も「君たちや貴方たちへの詩」ではなく、「自分自身に向けた詩」であり、その中心となるのが「自分への厳しい戒めの詩」なのです。坂村真民の詩とその生き方をより深く知るためには、こうした「自分への戒め、箴言の詩」を読み解くことが必要となってくると思います。
今回の企画展では、数多くの真民の箴言詩の中から、真民がそれぞれの時代(年代)に、生きる苦しみとともに自分への「箴言」として書いた詩を選び出して展示しています。
また、坂村真民は、自分を厳しく戒めても、いつも「前向きに生きること」を考え、「生きる希望」を持ち続けて生きてきました。そういう「自らを励ます詩」も併せて展示していますので、どうぞ最後まで読んでください。
記念館の前庭に植えてある「泰山木(タイサンボク)」が咲き始めました。