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2018年12月14日
館長ブログ
「坂村真民が愛した草花と木」展好評開催中
2018年12月14日
くちなしの花
口をつつしめと
教え諭してくれる
くちなしの花
ほのかな香りが
疲れたわたしの心を
ほぐしてくれる
口ゆえに犯す
罪のかずかず
梅雨の晴れ間の
光に匂う
白いくちなしの花 |
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あるがままに
才なき人は才なきままに
処するのがよい
花にたとえるなら侘助のように
鳥にたとえるならみそさざいのように
おのれの花を咲かせ
おのれの歌をうたい
嘆かず訴えず
なにごともあるがままに
生きるのが一番よい |
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つゆくさの花
つゆくさの
むらさきの
あさつゆの
すずしい道
束の間の
露の世を
清く生きよと
告げている
つゆくさの花 |
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タンポポ魂
踏みにじられても
食いちぎられても
死にもしない
枯れもしない
その根強さ
そしてつねに
太陽に向かって咲く
その明るさ
わたしはそれを
わたしの魂とする |
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永遠と一瞬
永遠を思い
一瞬を思い
ぶな林の
中を行く
わが生よ
美しくあれ |
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水仙の花
冬に生まれた喜びを
どの花に告げようか
やっぱり水仙の花が
一番いいようだ |
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白百合の花
先生はもう
年をおとりにならない
美しいまま逝かれた
お好きだった
白百合の花が匂う |
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