2012年6月23日
東温市の坊ちゃん劇場で上演されている「幕末ガール・ドクトルおいね物語」に出演されている役者さんが全員で記念館を訪問してくださいました。砥部町と東温市の芸術文化施設の交流の一環として、中村町長の招きで来られました。
パワーあふれるミュージカルの役者さんたちが、舞台を終わって全員で駆けつけてくださり、記念の色紙もいただきまして、早速受付の所に
掲示させてもらいました。しばし、真民の詩の世界に浸って皆さんも、大変感激してじっくり見て回っておられました。皆さんの今後のご活躍に期待しております。
記念館の玄関に向かって、右横に植えられている泰山木に真っ白い花が咲いています。
坂村真民が好きだった花で、詩の中にもよく出て来る花です。
記念館の入り口付近まで甘い香りが漂っています。
花
泰山木の白花に
顔を埋めるようにして
わたしは妙なる匂いを吸う
ああ
世のなかが
どのように乱れてゆこうと
花は変わることなく咲き
変わることなき愛を持って
わたしを慰めてくれる
(「坂村真民全詩集第3巻」79ページ)
2012年6月17日
ねがい
いつかは
その日がくる
その日のために
一切が生きているのだ
飛ぶ鳥も
咲く花も
その日は
明日かも知れない
いや
その日の
夕方かも知れない
それゆえ
その日は
つゆくさのつゆのように
うつくしくかがやきたい
「詩集 念ずれば花ひらく」(サンマーク出版)62ページ
2012年6月15日
愛媛県の中村知事が、県の「広報用メールマガジン」(5月25日号)で、坂村真民記念館のことをPRしてくださっているので、ご紹介します。
メールマガジン「Ehimail(エヒメール)」(5月25日:第147号)
○タイトル
中村知事の「ときめきだより」
○本文
3月11日、「念ずれば花ひらく」の詩で有名な坂村真民さんの記念館が砥部町にオープンしました。
まちづくりは、そのまちのオリジナリティを、どのように磨いていくかが大切です。そういった意味で、郷土の偉人であり、日本を代表する詩人でもある坂村真民さんにスポットライトを当てた、この記念館は、砥部町の新たな魅力の一つになると思います。
この砥部町の取り組みと、私が松山市長時代、小説「坂の上の雲」の主人公である、正岡子規と秋山兄弟が抱いた高い志やひたむきな努力、夢、希望といったものをまちづくりに取り入れたことと相通じるものを感じます。それは、言葉の持つ力を一つの文化として捉え、情報発信を試みたところです。
正岡子規は、晩年は病床につき、外に出ることもありませんでしたが、その病床から見える小さな庭から、社会を、日本を、世界を、そして宇宙を想像し俳句を作りました。極めて限られた自然の中で、宇宙にまで視野を広げていくことが、正岡子規の真骨頂だったのです。
坂村真民さんも、夜明けに重信川のほとりで地球に祈りをささげるという日々を送られていました。限られた空間の中で、同じように発想を広げ、その思いを詩にしたためられており、子規と共通するものを感じました。そして、もう一つの共通点は、日本語を使い、誰にでも伝わる分かりやすいものを作るということにこだわりを持っていたことです。
真民さんの詩に触れることで、多くの方々が癒され、勇気をもらう場所になるのではないかと思っていますので、ぜひ一度、記念館を訪れていただき、真民さんの世界にゆっくりと浸ってみてはいかがでしょうか。