2021年3月27日
「あとから来る者のために」という真民詩が、最近よく使われています。
東日本大震災の後にも、この詩は被災地の方々や復興事業に携わる人たちの「想いを共有する詩」として各地で使われました。
コロナ禍の中で、これからの生き方を真剣に考える人達が、「生き方を示す詩」として再びこの詩を使うようになっています。
さらに、最近では、コロナ後も含めて、これからの人類の開発目標として採択された「SDGs」を分かりやすく表現する詩として、大学や企業等で使われ始めています。
元々この詩は、真民が65歳の時に書かれた詩です。今から47年前です。そして92歳の時(今から20年前)に、自分に向けて書いた「65歳の時の詩」を、社会の人々に向けて書き直したものです。真民の生き方を良く表している詩であり、読者の方々に向けた、真民からの「最後のメッセージ」ともいえる詩になっています。
坂村真民の生き方は、厳しく自分を律して、余分なものを持たず、衣食住すべてに質素で、慎ましい生活を信条として生きてきました。周りに困った人や、悲しみに暮れている人を見ると、その人にそっと手を差し伸べ、共に悲しみ、共に生きてゆくことを生涯貫いた生き方でした。
そういう真民の生き方を、そのまま、素直に表現したのがこの詩です。
見栄を張らず、贅沢をせず、周りの人を気遣い、家族とともに、幸せに生きるために、心掛けることを詠った、いつの時代にも通用する、「人間として生きるための詩」です。
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